アジア大会 を目前に控え、若手中心の男子日本代表が佐賀での強化試合に挑む。A代表との差を埋め、自らの価値を証明しようとする競争心が、チーム全体に強く宿っている。
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アジア大会ロスターが抱く悔しさと成長意欲
若手ロスターの現状と悔しさ
「上」が頭上に広がるのならばそれを目指すのが競争者としての自然な気持ちの発露だ。
愛知県で開催のアジア競技大会へ向け、調整を進める男子日本バスケットボール代表。今月9、10日に佐賀県で行われるモンゴル代表との強化試合を前に、東京都内で公開練習を行った。
この夏、ワールドカップアジア予選とアジア大会と日程が過密に。それらを理由に、日本はそれぞれに向けてチームを分けている。ワールドカップ予選に臨むチームは、主力の大半が選ばれた。その一方で、アジア大会のロスターは若手が中心で構成された。
「めちゃめちゃ悔しいですね。」と、ジャン・ローレンス・ハーパー・ジュニア(東京サンロッカーズ)。自身の置かれる立場についての歯がゆさを隠さなかった。
昨年8月のFIBAアジアカップ(サウジアラビア)など日本の「A代表」での試合出場経験もある23歳のポイントガード。しかし、同大会以降はロスター入りをしていない。

アジア大会を前にモンゴル戦の調整をする日本代表-永塚和志撮影
指揮官交代と求められる新たな役割─ハーパーの視点
ハーパーの売りはフィジカルかつ激しいディフェンスだ。トム・ホーバス前日本代表ヘッドコーチから重用されたのもそれがあったからだ。しかし、2月より指揮官はホーバス氏から桶谷大氏(川崎ブレイブサンダース)へと変わった。
ヘッドコーチが変われば当然、戦術や方針等に違いが出てくる。ハーパーは6月のディベロップメントキャンプ(若手中心の育成合宿)後、桶谷氏から「ディフェンスは最高だけど、オフェンスの部分でもっと自分からアタックしてプレーを作ってほしい。」と求められたという。
「(桶谷氏の助言は)確かにそうだなと思いました。自分からアクションを起こさないとオフェンスが成り立たないので、桶さんから言われたことを意識してやっていきたいなと思います。」(ハーパー)

アジア大会 日本代表のジャン・ローレンス・ハーパージュニアー永塚和志撮影
Window3帯同組が抱いた悔しさと再認識
他方、小川敦也、高島紳司(ともに宇都宮ブレックス)、狩野富成(東京SR)。今回の佐賀大会へ向けてのメンバーの中では先月上旬のワールドカップ予選Window3で中国と韓国に帯同した者もいる。しかし、3人は2試合において選手登録をされることはなかった。その結果、スタンドから試合を眺めるにとどまった。
Window3の前から試合に出たい気持ちを漏らしていたPGの小川。
「自分に何が必要なのかと再認識して、ぼんやりとしていた日本代表のイメージが鮮明になりました。ここを目指しているという実感とともに試合を見ている時は、自分がコートに出たら『ここをやらないといけない。』とか『これを体現したいな。』というのを想像していました。」と話した。
言葉は「Window3で出場できなかった悔しさをどう生かすか。」という問いに対してのものだった。もちろん、そういったものを前へ進むための淵源とすることも大切。加えて、具体的に何をすべきかを正しく理解することも同様に肝要なことだ。
24歳の若者はシャイだ。回りが騒々しい場合などには少し耳をそばだてねばならないほど細い声で話す。が、その口調とは裏腹に「この前の3人(Window3のPG陣)よりも確実にハードワークしないといけない。」と言葉には明確な意思が載っていた。
狩野富成─A代表との距離感と206cmの存在価値
身長206cmの貴重なビッグマン。狩野にとってもWindow3での登録外には含みがあるような様子だった。遠征のメンバーとして帯同をしたことは進歩だった。しかし、出場は叶わなかった。
A代表との「距離感」は縮まったようで、縮まらなかったのか――。
「うーん、距離感か…」。
間を取るような言葉から入った狩野は、このように続けた。
「中国戦(日本が92-73で勝利)では彼らもサイズがある。そのあたりで(メンバーに)入るかなと思っていたので…まあそうですね、確かにちょっと想像していたのとは違ったなというのはありましたね」。

インタビューに答える狩野富成-永塚和志撮影

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