齋藤直人新キャプテンに託した未来
トゥールーズで得た経験への期待
新チームのキャプテンには、フランスのトゥールーズから復帰した日本代表SH(スクラムハーフ)齋藤直人を指名。
その齋藤を支える副キャプテンには、LO(ロック)ハリー・ホッキングス、FL(フランカー)/LO箸本龍雅、CTB中野将伍、FB(フルバック)松島幸太朗の4人を置いた。
なお、齋藤は2022-23シーズン、HO(フッカー)堀越康介と共同キャプテンを務めた。しかし、今回は単独でキャプテンを務める。
齋藤をキャプテンに指名した理由を聞くと、沢木監督は「直人は今季、フランスから戻ってきた。トゥールーズという世界最高峰の環境で、試合に出る機会をつかむこと自体が難しい中、(フランス代表のSH)アントワーヌ・デュポンと一緒に練習し、多くのことを学んだと思う。」と評価。
「日本代表の主力でもあるが、次のワールドカップへ向け、もう一段階レベルアップしなければならない選手。何より、勝ちたいという気持ちが強い。サンゴリアスでは入れ違いだったが、サンウルブズでは一緒に活動している。彼の良さをチームへ伝えられると思い、キャプテンに決めた。以前にもキャプテンを経験しているが、当時とはまったく違うと思う。」と期待を寄せた。

沢木・サンゴリアスを支える齋藤新主将‐斉藤健仁撮影
若手とベテランを融合させるリーダー体制
また、副キャプテンを4人置いた意図については、「若手とベテランを組み合わせた。強い組織には、若手とベテランの融合が必要。それがうまくいくチームは継続的に強くなれる。しかし、うまくいかなければ一時的に強くなっても、そこから衰退してしまう。サンゴリアスとして変えてはいけないものは、しっかり継承しなければならない。」と説明。
「今回、ポジションリーダーやディフェンスキャプテン(CTBイザヤ・プニヴァイ)など、さまざまなリーダーを置いている。チームのスタンダードや基準は、選手自身が決めなければならない。コーチがどれだけこだわっても、最終的には選手たちが目標達成に必要な基準を理解する。そして、自ら追求しなければ、その目標には届かない。そこでも若手とベテランをうまく組み合わせている。」と話した。

副将の一人となった松島幸太朗-斉藤健仁撮影
サンゴリアス独自のスタイルでリーグワン初制覇へ
世界基準のラグビーに挑む新戦略
目標はもちろん、リーグワン初制覇である。では、新生サンゴリアスはどんなチームを目指すのか。新指揮官は「リーグワンは世界のテストマッチに近いラグビーになってきている。ハイボール、セットプレー、フィジカルが重視されている。もちろん、ラグビーはフィジカルスポーツなので、それらは非常に大切。」とコメント。
「一方、(かつての)サンゴリアスには、セットプレーから相手に触れられることなく、コンタクトの局面なしでトライを取ろうとするほどの発想があった。今はディフェンスシステムが整備され、そう簡単ではなくなった。ただ、外国人選手が多く、フィジカルの強いチームに対して。そこは、同じところだけで対抗しようとは思っていない。自分たちがどのようにボールを動かすか。その部分では、独自のスタイルを作ることができる。そこにはこだわりたい。」と話す。

会見で熱く語る沢木新監督‐斉藤健仁撮影
沢木監督が描く次世代のサンゴリアス
近年は外から古巣の戦いを見ていた沢木監督。
「サントリーが勝てないと、やはりモヤモヤする。加えて、サントリーらしいラグビーをしてもらいたいという思いもあった。」と明かす。
一方で、「(7年ぶりに戻ってきて)やりやすさはある。しかし、サンゴリアスと他のチームとはプレッシャーがまったく違う。」と、古巣で指揮を執る責任の重さも口にした。
51歳の沢木監督は、伝統の「アグレッシブ・アタッキング・ラグビー」をどのように進化させるのか。そして、サンゴリアスをリーグワン初制覇へ導くのか。新たな挑戦が始まる。
















